勝負を決めたラウールの、あまりにも有名なシーン。

　次は俺の番といわんばかりにフィーゴが決める。

　そのままバルサのペースでゴールラッシュかと思いきや、クライファートにレッドカードが出される。

　俄然攻勢に出るマドリー。

　10人で必死に守るバルサ。

　それでも攻めることは止めなかった。1点リードしていたにもかかわらずである。

　両者が守っては攻め、攻めては守って時が流れていく。

　試合終了のホイッスルまでもう少し。

　そこで再びラウールがゴールを決めた。

　スタンドに向かって走り、唇に指を当て、勝利を信じて疑わなかったお祭り気分の観客に沈黙を求めたラウール。

　そのときの写真は、彼のキャリアにおける重要な一瞬を示すものとして、今でもしばしば使われている。

プジョルはこの日、リーガデビューを果たした。

　翌日のスポーツ紙は名勝負を称えた。

　最も多くの星が付いたのは得点したラウールとフィーゴだが、別にもう1人、高い評価を得た選手がいた。本人いわく「200％のプレイ」でラウールとサビオを抑えて廻ったプジョルだ。当時21歳の彼にとってこの試合はリーガデビュー戦だった。

　また、このシーズンを最後にフィーゴはバルサのユニフォームを脱ぎ、マドリーへ移った。

　翌年バルサはスリートップの顔ぶれを一新し、クラシコにはそれまでとは別種の緊張感が漂うようになった。

　そういった意味でも必見の一戦といえよう。

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伝説のクラシコ
『沈黙のカンプ・ノウ 1999年バルセロナvsR・マドリード』
3/19（木）夜7:00～WOWOWライブ
（WOWOW番組オフィシャルサイト）http://www.wowow.co.jp/liga/
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