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今季初テストではダントツの最下位。
マクラーレン・ホンダに勝算は?
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byGetty Images
posted2015/02/14 10:30
銀色の車体を駆るフェルナンド・アロンソ。最強を誇った往時のマクラーレン・ホンダを想起させる白×赤のカラーリングとは決別した模様だ。
新型マシンMP4-30の可能性にかかる命運。
しかし、悲観的でもない。それは、マクラーレンとホンダが一体となって作り上げたMP4-30に、可能性を感じ取ることができたからだ。
MP4-30に乗ったバトンが最終日に記録した1分27秒660は、1年前のへレスでレッドブルのベッテルが記録したベストタイム1分38秒320よりも速い。
信頼性に関しても、同様のことが言える。マクラーレン・ホンダがこなした79周という数字は、1年前のレッドブルの21周を大きく上回る周回数だった。
へレスでマクラーレン・ホンダが見舞われたトラブルは、新井康久(専務執行役員/F1プロジェクト総責任者)によれば、「主に冷却系のトラブルで、いくつかの部品が厳しい熱にさらされたために起きた」という。ただし、「すでに原因は把握しており、開幕戦には万全の体制で臨みたい」とも語っている。
2月19日からは、今シーズン2度目のテストが行なわれる。舞台はスペイン・バルセロナ。そこで、何が見えてくるのか。今年のF1はウインターシーズンから熱い。