フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
ハビエル・フェルナンデスが3連覇!
欧州フィギュアで26年ぶり偉業達成。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAP/AFLO
posted2015/02/02 16:30
欧州選手権の表彰台。左からコフトゥン、フェルナンデス、ボロノフ。「(3連覇を成し遂げて)このメダルは他のメダルより少し特別になった。母国に小さな歴史を刻めたと思う」とコメントを出したフェルナンデス。
2位、3位を占めたロシアの実力派選手。
フリーで挽回して総合2位に上がってきたのは、ロシアのマキシム・コフトゥン(19歳)だった。
SPではトウループとサルコウの2度の4回転に挑むが、どちらもきれいに着氷できずに4位スタート。フリーは前半の4回転サルコウが回転不足になるなど細かいミスがあったが、後半はノーミスで滑りきって総合235.68で銀メダルを獲得。初の欧州選手権メダルを手にした。
3位は同じくロシアの、セルゲイ・ボロノフが昨年の銀に続いて2個目の欧州選手権メダルを獲得した。ボロノフは今年28歳になるベテラン選手だが、ジュニアから上がってきた2007年当初、プルシェンコの後を継ぐべく期待されていた若手だった。だがその後は長い間伸び悩み、コーチもニコライ・モロゾフなども含め何人ものところを転々とした過去がある。だがこの過去2シーズン、滑りに安定感が加わり今季は初めてGPファイナルに進出し、銅メダルを手にした。
昨年の埼玉世界選手権でコフトゥンが4位に入賞して、今シーズンのロシア男子は出場2枠を獲得した。現在まだ正式に発表されていないが、この2人が代表に選ばれることはほぼ間違いないだろう。
イスラエル、チェコ、ドイツ……他の注目選手たち。
総合4位にきたのは、イスラエルのオレクシィ・ビチェンコだった。
キエフ生まれのビチェンコは、2010年までウクライナ代表として国際試合に出ていた今年27歳になる選手である。昨シーズンはソチ五輪で21位、昨年の世界選手権では15位、そして欧州選手権では10位だったが、一気に6位も順位を上げた。
ビチェンコは米国のニュージャージーでトレーニングをしており、ジョニー・ウイアーに3アクセルの指導を受けていたこともあるという。ストックホルムではフリーで3アクセル、4トウループともに成功させて220.22を獲得し、スコア、順位ともに自己ベスト記録を出している。
SPで3位だったチェコのミハル・ブレジナ(24歳)は、フリーでミスが出て総合5位に終わった。6位には、怪我から回復したばかりのドイツのピーター・リーベルス(26歳)が入った。