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長谷部が語る“アギーレスタイル”。
情報は、選手自身が取りにいくべし。 

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2015/01/15 10:40

長谷部が語る“アギーレスタイル”。情報は、選手自身が取りにいくべし。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

1月18日の誕生日に31歳になる長谷部誠は、すでにキャプテンマークを巻いて4年以上になる。チームでも年長組に入るようになり、その存在感はさらに増している。

 前日から降っていた小雨は、試合当日には強風というおまけまでついた。しかし、遠藤保仁の先制ゴールから前半だけで3得点。後半早々に追加点も決まり、結果、鬼門とされてきたアジアカップ初戦で4-0という快勝を日本代表は収めた。

「12月29日から合宿が始まって、初戦まで2週間余りの長い準備期間だった。初戦へ向けて、どこで、どのようにスイッチを入れるかというのは重要なことだと思います。前回の教訓もありますしね。もちろん、チームが常にいい状態であれば、選手ミーティングをやる必要はないかもしれない。それは様子を見ながら考えていきたい」

 1月5日、長谷部誠はそう語っている。アジアカップ連覇に挑むキャプテンは、大会へ向けたチームの空気作りに心を砕いていた。そして好スタートを切ることができた。

2011年のアジアカップでは、初戦で躓いた。

 2011年アジアカップカタール大会。その初戦で日本はヨルダン相手に1-1と苦しんだ。

 その原因を「試合へ挑むチームの雰囲気作りができていなかった」と感じた長谷部は、試合後に急きょ選手ミーティングを実施している。その冒頭で彼は次のように語った。

「今回ほど緊張感のない代表チームはなかったと思う。これまでの代表ではチームに緊張感を作り出してくれる先輩たちがいた。だから今、緊張感を作れていない原因は、自分たちにある。その非は認める。楽しくやるのはいいと思うし、その明るさを無くしてほしくはないけれど、明るくやるのとふざけるのとは紙一重だから。今後はそれを意識してやっていきたい。みんなも協力してほしい」

 新しく代表の一員になった選手たちの存在は、チームにフレッシュな空気を送り込んでくれる。しかし経験のない選手たちは、代表としての公式戦へ挑む準備の経験を持ち合わせてはいなかった。

 長谷部はW杯南アフリカ大会でキャプテンマークをつけた。その大会では中澤佑二をはじめ、若いキャプテンをバックアップしてくれる先輩たちがいた。ベテラン勢に支えられ、盛り立てられたW杯。そんな後ろ盾が不在となったアジアカップは、日本代表キャプテン長谷部誠の実質的なデビューでもあったのだ。その立ち上がりで躓いてしまった。年長の選手たちの中には「あえてこちらから注意するよりも若い選手に気づかせること」の重要性を説く者もいたが、短期決戦となる大会スケジュールを考えて、選手ミーティングに踏み切った。

 そしてその結果、彼らは優勝トロフィーを掲げることになる。このアジアカップカタール大会が、長谷部キャプテンの原点となった。

【次ページ】 長谷部「4年前とは自分の立場も変わった」

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