沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
来春のクラシックを占う朝日杯FS。
阪神外回りで激突する2頭の良血馬。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2014/12/20 08:00
ブライトエンブレムの父ネオユニヴァースは皐月賞、ダービーの二冠に輝いている。朝日杯FSを快勝して、クラシック戦線の先頭に立つことができるだろうか。
ドリームジャーニー、オルフェーヴルの全弟も順調。
もう1頭の良血馬は、ドリームジャーニー、オルフェーヴルの全弟、アッシュゴールド(牡、父ステイゴールド、栗東・池江泰寿厩舎)である。
新馬戦は6着に敗れたが、休養をはさんで体を6kg増やして臨んだ未勝利戦を快勝。つづくデイリー杯2歳ステークスでは、ゆるい流れのなか後方で折り合い、最後までしっかり伸びて半馬身差の2着。一戦ごとに目に見える形で成長を遂げている。
鞍上を何度も振り落としたオルフェ同様ヤンチャなところもあるが、池江調教師は「兄たちと比べて完成は早いほう」と話している。むろんそれは早熟という意味ではなく、競馬を覚えるのが早いという意味だろう。この血統の成長力からして、過去3戦より確実に上のパフォーマンスを発揮すると思われる。
またしても唯一のディープ産駒、鞍上蛯名で参戦。
そのアッシュをデイリー杯で負かしたタガノエスプレッソ(牡、父ブラックタイド、栗東・五十嵐忠男厩舎)もかなりの器だ。好位で立ち回れるレースセンスは2歳馬離れしている。
父譲りと思われる大飛びの走りで連勝中のクラリティスカイ(牡、父クロフネ、栗東・友道康夫厩舎)も充実著しい。阪神外回りで生きる瞬発力の持ち主で、時計の裏付けもある。
5分の4の抽選をパスしたダノンプラチナ(牡、父ディープインパクト、美浦・国枝栄厩舎)は、東京のマイルで行われた未勝利戦とベゴニア賞を圧勝してここに駒を進めてきた。先週同様、唯一のディープ産駒の関東馬がまたスケールの違いを見せつけるか。鞍上も同じ蛯名正義である。