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秋華賞、「一強」ヌーヴォは盤石か。
伏兵の超良血馬、2歳女王はいかに?
posted2014/10/18 08:00
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Yuji Takahashi
牝馬三冠を締めくくる秋華賞(10月19日、京都芝内回り2000m、3歳牝馬、GI)。今年は「一強」ムードが漂うが、はたして、前評判どおりに大本命が強さを見せつけるのか、それとも――。
不動の大本命と目されているのは、オークス馬のヌーヴォレコルト(父ハーツクライ、美浦・斎藤誠厩舎)だ。春、桜花賞でハープスターの3着に敗れるも、オークスではそのハープスターをクビ差抑えて優勝。秋初戦のローズステークスは、好位3、4番手から抜け出して2着を1馬身1/4突き放した。春は中団か後方から末脚を生かす競馬で結果を出してきたのだが、このローズステークスで、先行有利の内回りコースに向けてのシミュレーションを完璧にこなした。
ハープと再戦するまでは負けられない、ヌーヴォレコルト。
ライバルのハープスターは凱旋門賞に参戦し6着。先週帰国したばかりなのでここには出てこない。ハープのためにも、いや、ハープと再戦するまでは負けたくない、というのが陣営の思いだろう。
前走後は輸送のリスクを減らすため、そのまま栗東に滞在して調整をつづけている。
管理する斎藤調教師は、
「夏を越して体幹や筋肉のブレがなくなり、成長しているのを感じます。前走後1週間ほどは体調が戻らずそわそわしていましたが、そのあと体が丸みを帯びてきていい方向に向かっています。前走のような競馬ができれば、内回りでも上手く立ち回れるでしょう。いいレースになると思います」
と自信をうかがわせている。
凱旋門賞でジャスタウェイとゴールドシップに先着したハープを負かしているのだから、3歳牝馬同士のここで負けるシーンはなさそうに思える。