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W杯優勝を置き土産にして代表引退。
鉄人ラームは葛藤を抱えていたのか? 

text by

ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byGetty Images

posted2014/08/06 10:40

W杯優勝を置き土産にして代表引退。鉄人ラームは葛藤を抱えていたのか?<Number Web> photograph by Getty Images

170cm、66kgというドイツ代表で最も小さなフィリップ・ラームが、ピッチ上では誰よりも大きな仕事を涼しい顔で成し遂げる。

バイエルンに専念すれば、さらに凄みを増す可能性も。

 30歳だからこそ、一人のサッカー選手として安定したプレーを続けるために、今回の決断があったのかもしれない。

 この10年間はバイエルンでのプレーに加えて、年間10試合程度、代表の試合のために時間と労力を費やしてきたラーム。それがなくなり、バイエルンでの活動だけに意識と労力を割けるようになったら――。

 これまで以上に凄みを増したラームのプレーを見ることは夢物語ではないはずだ。

「男は30から」

 自身の背中でそんな生きざまを彼ならば見せてくれるのではないか。観る者にそういう期待を抱かせるのが、ラームという選手なのだ。

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