「かわいすぎるスラッガー」の中身は、質実剛健な男。

　二軍では23試合で打率3割4分1厘（5月26日現在）と高い数字を残してはいる。だが、谷口は「こういうところをもっと……」と自らを戒める。

「ヒットであったり、フォアボールでランナーを溜められるようなバッターにならないといけないんです。『1本打ったからいいや』じゃ、それまでの評価と何も変わらないというか。一軍に定着するためには、苦手なことでも最低限の結果を残していかないと」

　見た目は、確かに「かわいい」かもしれない。しかし、中身はまるで違う。どこまでも貪欲な、質実剛健な男なのだ。

　谷口は、はっきりと自分をアピールする。

「早くみなさんに名前を覚えてもらいたいんですね。これからも頑張っていきますんで、よろしくお願いします！」

　剛力彩芽に似ているプロ野球選手から、日本ハムの谷口雄也へ――。

　周囲の認識が変わるのは、意外に近いかもしれない。