スポーツ・インテリジェンス原論BACK NUMBER
ダルビッシュ、3戦で防御率0.82!
ストレートの割合が激増した理由。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byGetty Images
posted2014/04/18 11:05
援護に恵まれず勝ち星はいまだ1つながら3試合で防御率0.82、23奪三振という成績を残している今季のダルビッシュ。ストレート主体への変化はどう出るか。
「ダルビッシュ2014」にもはや待球は効かない?
注目すべきは、日本時間4月22日に行なわれるオークランド・アスレチックス戦だ。
実は、ダルビッシュは昨季、アスレチックスに対して0勝4敗だったのだ!
スプリング・トレーニングで、アスレチックスのボブ・メルビン監督をはじめ、主力選手にダルビッシュの攻略法を聞いたのだが、それがいかにもアスレチックスらしかった。
「とにかくいい球を選ぶこと。ピッチ・カウントを増やして、早めにマウンドから引きずり下ろす」
典型的な「待球作戦」で、相手の先発投手を消耗させて1点をもぎとり、なんとか投手陣が逃げ切るのがアスレチックスのパターンなのだ。
しかし今季のダルビッシュの投球を見る限り、待球作戦は昨季ほど効果的ではないように思える。ストレートでどんどんカウントを稼いでくる「ダルビッシュ2014」に対して、アスレチックスはどんな戦略で臨むだろうか?
アメリカン・リーグ西地区の優勝戦線を占う意味でも、ダルビッシュの次回の登板は今季最初の山場になりそうだ。