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モーグル遠藤尚はソチで
歴史を塗り替えられるか。
~男子初の入賞、そしてメダルを~
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byGetty Images
posted2014/02/10 06:10
精度の高いエアに定評がある遠藤。五輪5大会連続出場の上村愛子も助言を求める存在だ。
ソチ五輪が開幕し、メダルを狙える有力候補の名前も取り沙汰されている。それらの顔ぶれに隠れてはいるが、虎視眈々とメダルを見据える選手がいる。モーグル男子の遠藤尚である。12月14日、フィンランド・ルカでのワールドカップ開幕戦では3位に入った。
「ここまで課題を一つ一つ、つぶすことができています。体幹を鍛えたことで動きに切れが増しています」
今秋、手ごたえを語っていたが、言葉のとおり、日本男子のエースが、順調にシーズンインした形だ。
遠藤は小学4年生のとき、ワールドカップを観て憧れを抱き、モーグルへと進んだ。その後日本代表入りした遠藤の名が広まったのは、19歳で出場し、日本男子初の入賞となる7位となったバンクーバー五輪だった。「日本男子初」だと聞くと「えーっ」と驚き、笑顔を見せた。