Number ExBACK NUMBER
大学ラグビーに舞い降りた美女。
山崎紘菜19歳、彼氏はラガーマン!?
text by
朴鐘泰Park Jong Tae
photograph byAsami Enomoto
posted2013/12/30 08:01
試合後のインタビューは、全部自分で質問を考えている。慣れないマイクの持ち方がむしろ見る者の心をくすぐる。
大学ラグビーのスタジアムで、ある変化が起きている。
語弊を恐れずに言うと、大学ラグビーといえば、「血と汗と涙」「団結と友情と青春」といった、スポ根まっしぐらの極めて男臭いイメージを連想することが多かったと思う。観客の男女比率も、圧倒的に男性が高い。さらに言ってしまえば、客席を埋めるほとんどが、大学ラグビーを長年見守り続けてきたであろう「おっさん」諸氏である。
そんな男臭さを中和する一服の清涼剤が、突如として現れたのだ。
会場周辺に飾られた美女のポスターの数々。彼女は大学選手権に出場する全18大学のジャージを軽やかに着こなし、それぞれにポーズを決めている。
その彼女が、試合後ピッチに現れる。勝利チームのキャプテンにインタビューをするためだ。
19歳。キャプテンとのやり取りは、正直、まだこなれたものではない。ティーンエイジャー特有のあどけなさが残る。
ラグビー選手権50回目にして初の「イメージモデル」。
しかし、だ。
その時、会場を包むムードはこれまでの大学ラグビーになかったものだ。
ほんの少し前まで鬼の形相で戦っていたキャプテンが、キュートな女の子を目の前にした、いち大学生に戻っている。スムーズな大会運営のために、眉間に皺が寄りがちなスタッフの目尻は下がりっぱなし。観客席にいるおっさんの表情は、まさに愛娘の晴れ舞台を温かく見届けるお父さんのそれだ。
彼女の名前は山崎紘菜(ひろな)。全国大学ラグビー選手権50回目にして初の試みとなる「イメージモデル」だ。
毎週スタジアムに通うおっさん諸氏は揃ってこう思っているはず。
ところでこの子、どんなコなんだろ?
その疑問に答えるべく、試合後の彼女に聞いてみた。