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八重樫、村田、井上の「前座試合」が、
日本ボクシング“いい時代”の証だ! 

text by

阿部珠樹

阿部珠樹Tamaki Abe

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photograph bySANKEI SHIMBUN

posted2013/12/11 10:30

八重樫、村田、井上の「前座試合」が、日本ボクシング“いい時代”の証だ!<Number Web> photograph by SANKEI SHIMBUN

岩佐(左)のいるバンタム級には3人の日本人世界王者がいる激戦区。WBCが山中慎介、WBAが亀田興毅、WBOが亀田知毅。試合後、誰とやりたいかたずねられた岩佐は「亀田興毅ですね」と即答したが、興毅はスーパーフライ級への転向を表明しているため、実現可能性は低いか。

今、ボクシングはいい時代であるかもしれない。

 この日の椎野と岩佐の試合は、普通のごはんとまではいわないが、高級素材の大ご馳走ともいえない。ちょっと手の込んだおかずといったあたりではないか。それがこれだけ充実している。

 いま日本には世界王者がたくさんいる(なかにはまがい物もいないではないが)。その上、この日の岩佐やそのあとの試合で圧倒的なTKO勝利を飾った井上のように世界王座に手の届くような選手も多く控えている。村田のようにミドル級という日本人にとって敷居の高い場所をめざす選手も現れ、それも決して夢物語ではなくなっている。黄金時代と簡単にいうのは早いかもしれない。しかし普通のごはんがこんなにうまい家の料理のレベルが低いはずはない。ボクシングファンはいい時代に立ち会っていることを自覚すべきかもしれない。

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