ドラフトの話題を独占した早稲田大学の投手トリオ。

◆3位　早大3投手がドラフト1位。同一チームでは史上初

　'10年ドラフトで早大の3投手、斎藤佑樹（日本ハム）、大石達也（西武）、福井優也（広島）が1位指名された。投手と野手の組み合わせで「1チーム、ドラフト1位3人指名」なら他にも例がある。

    '68年　法大……田淵幸一（捕手）、山本浩二（外野手）、富田勝（三塁手）
    '69年　早大……谷沢健一（外野手）、荒川尭（遊撃手）、小坂敏彦（投手）
    '77年　法大……江川卓（投手）、袴田英利（捕手）、金光興二（二塁手）
    '82年　法大……西田真二（外野手）、木戸克彦（捕手）、田中富生（投手）
    '96年　青山学院大……井口資仁（遊撃手）、澤崎俊和（投手）、清水将海（捕手）

　しかし、投手3人の1位指名はおろか、2人という例も少ない。

    '72年　日本楽器……新美敏、池谷公二郎
    '74年　松下電器……山口高志、福井保夫
    '84年　箕島……嶋田章弘、杉本正志
    '93年　東北福祉大……関根裕之、三野勝大
    '02年　亜大……木佐貫洋、永川勝浩

　45年間でわずか5例である。それほど1チームから複数の投手が1位指名されるのは珍しい。4年間・8シーズンで4回のリーグ優勝、大学選手権・明治神宮大会各1回優勝した理由がわかる。3人がプロでどんな活躍をするのか、じっくり見ていきたい。

◆2位　斎藤佑樹（早大）、有終の美を飾る明治神宮大会優勝

　近年稀にみる人気選手・斎藤佑樹が最後の全国大会、明治神宮大会で初優勝を飾った。3年生以降、満足のいくシーズンがなく、実力が疑問視されることが多かった斎藤にとって実力を再認識させる大会であったし、人気が再燃する大会でもあった。

    2回戦　　早大4－0愛知学院大　　6回、4安打、7三振、0自責点
    準決勝　早大4－1神奈川大　　　  5回、3安打、6三振、1自責点
    決勝　　 早大2－1東海大　　　　　 1回、0安打、2三振、0自責点
  ＜合計＞　12回、7安打、15三振、1自責点、防御率0.75

　ストレートの球速は確認できただけで2回戦が149キロ、準決勝が145キロだった（決勝戦の最終イニングはノートに取っていない）。ただし、準決勝の4、5回の調査では直・変化球の割合は直球26％：変化球74％なので正直、物足りなかった。プロでは様変わりしたピッチングを期待したい。

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