格闘技に転向後、体脂肪率は12％から5％以下に。

　庖丁さばきは馴れたもので、手際よく仕上げて皿に料理を盛り付けた。ちょっぴり遅めの昼食はチーズリゾットと洒落ている。

＜晩＞　フカ肉の中華炒め、フカ肉団子の中華スープ、ひじきの煮物、きんぴらごぼう、ごはん。「フカヒレは広く知られてるけど、じつはフカ肉もなかなかおいしい。中華の食材を卸している知人に送ってもらってるんだけど、高タンパク、低脂肪で、臭みもない。アスリートに最適の食材なんです」

「昼食を食べるのがだいたい3時すぎ。夕食は7時ぐらいにとるので、ボリュームは控えめにしてます。今のところは階級をどうするかも決めてないので、体重のことはまったく気にしていないんですけどね。高タンパク、低脂肪の食事をとるように心掛けているけど、今の練習量をキープしている限りは、太らないですしね。格闘技に転向してから、体脂肪率は12％から5％以下になりましたし」

　練習後にシャツを脱ぐと、筋肉のラインがくっきりと浮き上がった見事な肉体が現れていた。闘うための身体作りは順調に進んでいるが、将来の展望に話題が及ぶと顔が曇る。

「一日も早くデビューしたいのはもちろんなんですけど、日本の格闘技界って景気悪い話ばかりなんですよねえ。もうちょっと稼げる世界かと思ってたんだけど……でも、やるしかないですから！　今さら後戻りできないし、まずは勝つことだけを考えてね。家族に見捨てられないように頑張ります（笑）」