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「松坂の同級生」という屈折と誇り。
引退するDeNA小池正晃の野球人生。 

text by

中村計

中村計Kei Nakamura

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2013/10/08 12:20

「松坂の同級生」という屈折と誇り。引退するDeNA小池正晃の野球人生。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

「9歳になる息子は“辞めないで”って泣いていた。だが、力がないから辞めないといけないと説明した」と引退の決断を語った小池。

かなわなかった夢について、ふたりで話す日は……。

 小池は松坂に引退の報告をしたとき、一年でも長く現役を続けて欲しいとエールを送ったという。だが、その松坂にも必ず終わりがくる。そのとき、彼らは何を語り合うのだろうか。

 当時の小池はこんな話もしていた。

「松坂の場合、挫折を味わったことがあるのかってぐらいの活躍ですからね。あっても、こっちからしたら、そんなの挫折じゃねえよって程度じゃないですか。でも、こっちは挫折を経験したぶん、あとひと花も、ふた花も、咲かせたいと思っている」

 だが松坂も'08年にレッドソックスで18勝を挙げてからは苦難の連続だった。味わった栄光のぶんだけ、今、深い挫折を味わっていることだろう。

 思い通りにならないもの。それがほとんどの人にとっての人生である。だから、かなったことではなく、かなわなかったことについて、今後、2人がどんな話をするのか。それに興味がある。

 余談ながら、小池の実家は保土ケ谷でお茶屋を営んでいる。引退したら、そこを継ぎたいと話していた。

「オヤジはやらなくていいって言ってるんですけどね。野球をやめても野球に携われたらいいんじゃないか、と。でもオヤジが一代目で、店をなくしたくないし」

 お茶屋の店主。1、2年も店頭に立てば、そんな姿がすっかり板につきそうな雰囲気の選手だった。

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