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甲子園組、不出場組が揃って活躍。
18U選手権の準Vは野球版「倍返し」!
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byYuji Arakawa
posted2013/09/15 08:01
上背は170cmながら、丸太のような腕と鋭いスイングで真っ向勝負を挑んだ森友哉。リードでもセンスを見せ、さらに評価を高めた。
大会前には「今年は不作」と囁かれていたが……。
投手の全成績もここで紹介しよう。
安楽智大(済美2年) 2勝0敗、防御率0.00
飯田晴海(常総学院) 1勝0敗、防御率0.90
松井裕樹(桐光学園) 2勝1敗、防御率1.80
(↓以下出場が少ない選手)
山岡泰輔(瀬戸内) 1勝0敗、防御率0.00
高橋由弥(岩国商) 0勝1敗、防御率3.38
田口麗斗(新庄) 0勝0敗、防御率6.75
高橋光成(前橋育英2年) 1勝0敗、防御率12.00
松井は森友のリードに全幅の信頼を置き、メジャーリーガーの卵に対して果敢に力勝負を挑み、9三振を奪った。7回途中でマウンドを山岡に譲ったが、伝家の宝刀・スライダーだけでなく、ストレートでもアメリカチームに対抗できると証明したことは将来の日本チームにも大きな財産になったはずだ。
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この大会が行われるまで、「今年の高校生は不作」と陰でまことしやかに囁かれていた。しかしこの18U選手権の好結果で、まったく逆の評価が聞かれるようになった。
今年の高校生は世界の舞台で戦うための新たなノウハウを、財産として残してくれた。これこそ野球版の「倍返し」である。