日本代表、2014年ブラジルへBACK NUMBER

代表のゴールを明け渡す楢崎正剛。
対照的な川口の決断と、川島の課題。 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

PROFILE

photograph byTakuya Sugiyama

posted2010/09/22 10:30

代表のゴールを明け渡す楢崎正剛。対照的な川口の決断と、川島の課題。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

4年後の楢崎はまだ38歳。老け込むにはまだ早い!

 ただ、川島が不動の正GKとして成長していくためにはハイボールの処理など技術面の向上も必要で、さらに“記憶に残る試合”をこれからつくっていかなければならない。

 もちろん川島自身でレベルアップすることも大切だが、楢崎と川口の関係のような強力なライバルが出てくることが望ましい。W杯メンバーから落選した西川周作や、成長著しい権田修一らが川島を脅かす存在になってくると、GK全体の向上につながってくる。そして再びブラジルW杯を目指すと宣言したベテラン川口の存在も決して忘れてはいけない。

 筆者は、「代表引退」をしばしの「休養」だと捉えている。

 ブラジルW杯を迎える4年後、楢崎の年齢は38歳。南アフリカW杯でオーストラリア代表GKシュウォーツァーは37歳で3試合に出場しており、お隣の韓国では37歳のイ・ウンジェがメンバーに入っている。選手として息の長いGKにとっては、まだまだ老け込む歳ではない。

 熾烈になるであろう正GK争いにいつか再び楢崎が加わる日を、私は切に願う。

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