スポーツ・インサイドアウトBACK NUMBER
葡萄の生育と醸造家の熟練。
~カーディナルス快進撃の理由~
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph byGetty Images
posted2013/06/16 08:01
攻守にわたってチームを牽引するモリーナ。WBC日本戦での心憎い活躍も記憶に新しい。
打撃絶好調でリーグMVPも見えてきたモリーナ。
そんなモリーナが、今季は打撃も絶好調だ。
ここ2年ほど、着実に3割を打てるようになってきたのだが、今季は6月13日現在だと、3割5分3厘でナ・リーグの首位打者。この調子で進むなら、リーグMVPの最有力候補に推されるのはまずまちがいない。
では、カーディナルスは残り100試合ほどをどう戦うのだろうか。
年間100勝は残り58勝(勝率=5割9分2厘)で見えてくるが、仮に48勝しかできなくても、プレーオフ進出は視野に入ってくる。いまのところ、唯一の泣きどころは打線が左投手をやや苦にしていることだが、投手陣の充実はこの弱点を補ってあまりあるといってよい。本命レッズは好調を維持しているし、穴馬パイレーツもなかなかへこたれない。ナ・リーグ中地区はこれからもハイレベルな争いをつづけそうだ。