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“競馬ってそんなに儲かるの!?”
巨額馬券裁判が孕むさまざまな問題。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byHideki Yoshihara/AFLO Dite
posted2013/06/01 08:02
今回の裁判では、競馬場やWINSの窓口ではなく、全てオンラインで馬券を購入していたこともポイントとなった。
今回の裁判を、競馬サークル内での議論のきっかけに。
この裁判がこれだけ注目されたのは、男性の馬券購入費も払戻金も、そして利益も巨額だったことに加え、「え、競馬でそんなに儲かっている人がいるの!?」という大きな意外性があったからだろう。
私も継続的に、少なくない回数にわたって、そこそこ高額の馬券を買いつづけているのだが、応援馬券を買うこともしばしばあるから機械的ではないし、利潤追求に特化しているわけでもない。何よりこの四半世紀で収支が大きなマイナスになっていることが、男性との一番の違いである。
100円が2億円になるWIN5などの馬券もある今、馬券の払戻しが特別控除額最高50万円の「一時所得」のままでいいとは個人的には思っていない。では、どうしたらいいのか、と、今回の馬券裁判は、考えるきっかけを与えてくれた。
判決次第では競馬の存亡を云々しなければならなかったかもしれない「馬券の経費」の問題を、これを機に、競馬サークル内で議論していく必要があるように思う。