F1ピットストップBACK NUMBER
ベッテルが逆ギレし、ウェバー沈黙!?
レッドブルの終わらない序列騒動。
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byAFLO
posted2013/04/19 10:30
中国GP決勝でマシンから右の後輪が脱落。信じられないようなチームメカニックのミスに、茫然とするウェバー。
ウェバーは“ナンバー2”の地位を受け入れたのか?
しかし、興味深いのは、3週間前にはチームメートを公然と批判していたウェバーが、今度は中国GPでは静かだったことだ。
それはチームメートの発言に対してだけでなく、中国GPの週末に降りかかったチームの過失による度重なるトラブルに対しても同様だった。
予選では燃料給油装置が正確に作動せずに、ガス欠でストップ。予選結果から除外されたにもかかわらず、直後の会見ではマレーシアでベッテルを非難したような語気を強めるような発言はしなかった。さらにレースではピットストップで右リアタイヤのホイールナットが適切に締められずに脱輪。だが、レース後の会見では笑顔すら見られたのである。
チームオーダーを禁止しようとしまいと、F1にはチーム内に序列がある。それを受け入れるドライバーもいれば、受け入れられないドライバーもいる。中国での週末は、その両者のコントラストを見事にあぶり出していた。