南ア・ワールドカップ通信BACK NUMBER
“華麗”と“効率”のせめぎ合い。
バルサ・サッカー同士のW杯決勝戦?
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byGetty Images
posted2010/07/11 11:25
オランダの選手はスペインサッカーを熟知している。
オランダの準決勝のスタメンのうち、過去にスペインリーグでプレーしていた選手が計6人もいた(ボラルーズ、ハイティンガ、ファンブロンクホルスト、ファンボメル、スナイデル、ロッベン)。すなわちスペイン人との試合に場慣れしている選手がたくさんいるということだ。彼らにとってスペインのパスまわしは、未知のものではない。ドイツのように、手も足も出ないまま負けてしまうことはないだろう。
さて、決勝でどちらが勝つにせよ、ひとつ注目点がある。
今大会は戦術という面では、「エレガントよりエフェクティブが大事にされたW杯」と言われている。スペインにしても、オランダにしても、華麗さよりも、効率的な戦いを選択した試合が多かったからだ。
はたして彼らがファイナルの舞台で見せるサッカーは、エレガントとエフェクティブ、どちらに軸足が置かれているのか。
7月11日、ヨハネスブルクのサッカー・シティー・スタジアムで、答えが出る。