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超スター軍団の迷走。
~レイカーズが不振を極める理由~
text by
小川勝Masaru Ogawa
photograph byNBAE/Getty Images
posted2013/02/20 06:00
左から、コービー・ブライアント、ドワイト・ハワード、スティーブ・ナッシュ。NBA屈指のスターを集め、チーム総年俸でもNBAトップのレイカーズは前半戦を終えて10位。プレーオフ圏内である8位に滑り込むことはできるのか。
年俸の高いスター選手が集まっても勝てないことがある。それはどのようなチームスポーツでも言えることだが、比較的、そういうことが少ないのは、バスケットボールではないだろうか。1チーム5人でやる競技だから、1人のスター選手がチームに貢献する割合が高い。
近年のNBA優勝チームを見ると、移籍によって高年俸の大スターが2、3人そろったチームが多い。
マイケル・ジョーダン、スコッティ・ピッペン、デニス・ロッドマンのいた'90年代後半のブルズ、'00年から3連覇を達成したレイカーズ(コービー・ブライアント、シャキール・オニール)、'08年のセルティクス(ポール・ピアース、ケビン・ガーネット、レイ・アレン)、そして昨年のヒート(レブロン・ジェームズ、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュ)。いずれも、主力が全員生え抜きというチームではない。大金でスターを集めるといっても、NBAにはサラリー・キャップ制度があるため、さまざまな例外条項を活用しても1チーム2、3人が限度になる。その2、3人をFAやトレードで、獲得できたチームが優位に立つ。これが現実だ。