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「一戦入魂」を貫いた、
“不器用な天才”高見盛。
~14年間の現役生活にピリオド~
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![佐藤祥子](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/0/a/90/img_0af25390aa2b20c945acc0571cd9865410064.jpg)
佐藤祥子Shoko Sato
photograph byKYODO
posted2013/02/13 06:00
![「一戦入魂」を貫いた、“不器用な天才”高見盛。~14年間の現役生活にピリオド~<Number Web> photograph by KYODO](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/8/2/350/img_826d09aa9b572a2b413d473edc4d02ec278220.jpg)
千秋楽は肩すかしで若荒雄を破り、取り組み後、じっと天を見上げた。
「ほら、高見盛を見てみろ。あんなの四股とは呼べないよ。よろよろ脚を持ち上げて下ろして、ただケツっぺたをペチッと叩いてるだけ。それでも小結までいったんだから、不思議なヤツだよな。たいしたものだよ」
合同稽古で東関部屋を訪れたある親方が、腕組みしつつ嘆息し、苦笑いを浮かべる。相撲界には、「稽古場横綱」という言葉がある。稽古では強くとも、本場所の土俵では勝てない力士を揶揄するのだが、高見盛の場合は、その逆。三段目力士を相手に負けてしまうことが、ままあった。かつての兄弟子で、元横綱の曙が、高見盛を「稽古場序二段」と名付け、首を傾げていたものだった。
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