オリンピックへの道BACK NUMBER
スポーツの力で震災復興に光を!!
元五輪選手達が陸上競技教室を開催。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byShigeki Yamamoto
posted2012/12/20 10:30
写真左から、岡井(旧姓山口)衛里、坂本(旧姓松尾)和美、澤口功コーチ、大島(旧姓田中)めぐみ、高橋千恵美。超人とも言えるトップアスリートたちとの出会いは、子供たちにとって一生の思い出となるはず。
純粋で素直な心を持つことが記録を伸ばすポイント。
「走っている最中にわき腹が痛くなったらどうすればいいでしょうか」
「アップはどれくらいしますか」
「大会の日はどんなものを食べたらいいでしょうか」
そのひとつひとつに、講師が答えていく。
「走っている最中になったら、よく伸ばすといいと思います」(澤口コーチ)
「私はだいたい、20分をめどに、400mのトラックを10周くらい走ります」(高橋)
「消化によいものを食べるようにしています。マラソンのときはご飯とおかゆ、ご飯とパンとか、エネルギーが使われるタイミングが違う食材を食べてスタミナ切れを起こさないようにしていました」(大島)
ひとつひとつに、生徒たちは真剣に聞き入っていた。
やがて質疑応答の時間が終わり、講師たちはそれぞれにメッセージを語った。
「みんないろんな夢を持っていると思うけれど、その夢は必ずかなうものです。もしかしたらここからオリンピック選手が出るかもしれない。テレビの前で応援しています」
と坂本が言えば、大島はこう伝えた。
「皆さんぐらいの年齢は純粋で素直な心であることが伸びるポイントです。いつでもなんでも吸収できるように心をオープンにしてがんばってください」
「やっぱり夢というか、まずは目標ですよね」
最後に澤口コーチは言った。
「ここにいるお姉さんたちは夢をあきらめずに世界で勝負した人たちです。今持っている夢を忘れないでください。そこに行き着くためには、小さな目標、県の大会に出たい、市の大会で勝ちたいでもいい、それをクリアしていくこと。そうすればその先に夢が開けてくるんです」
そして教室は終了。
終わっても質問に来る生徒、元選手たちに挨拶する生徒、一緒に写真を撮る生徒がいる。生徒たちは皆、笑顔を浮かべている。
そんな生徒たちの姿に、指導にあたった岡井はこう語った。
「やっぱり夢というか、まずは目標ですよね。将来どうなりたいのか、夢が目標になればちょっとずつ近づける。よしがんばろうと思えるんです。そこを大切にしていってほしいです」