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<40代が繰り広げる賞金王争い> 藤田寛之と谷口徹の大いなる野望。 

text by

雨宮圭吾

雨宮圭吾Keigo Amemiya

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photograph byAFLO

posted2012/11/22 06:01

<40代が繰り広げる賞金王争い> 藤田寛之と谷口徹の大いなる野望。<Number Web> photograph by AFLO

「1位と2位は全然違うってことを感じ取ってもらいたい」

「韓国の若い選手は勢いがあって、日本の若手よりも手強いですよ。李京勲とも何度か一緒に回ったけど、すごく能力がある。自分も必死で頑張らないと昔みたいには勝てないです。それに比べて日本の若い選手にはもっと頑張ってもらわないとね。なぜかは分からないけど、あまり本気度が感じられないんですよ。本気で勝ちたいとか、こうなりたいとか、そういう目標がないように見える。自分の現状を把握して、認めて、もっともっと努力しないと。優勝するうれしさというか、1位と2位は全然違うってことを早く感じ取ってもらいたいですよね」

 藤田ももどかしそうに言う。

「20代、30代の選手が賞金王争いに割って入ってきてくれるとうれしいんですけどね。40代の2人で争っているのは、ツアーとしてはどうなんだろうとも思うんですよ」

プレー、言動で相似形を成す2人こそ、主役にふさわしい。

 40歳を超えた今、同じ場所に立ち、プレーや言動もどこか相似形を成すようになってきた。いくら待っても若い奴らは追いついてこないから先に行ってしまおうぜ。切磋琢磨する2人の心境はそんな感じなのかもしれない。

 藤田は数年前に「自分は主役になれるゴルファーではない」と語っていたのだが、果たしてその言葉は正しかっただろうか。技術に裏打ちされた強さを示し、プロゴルファーとしてのあり方を背中で示す。それは間違いなくツアーの主役にふさわしい存在である。

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