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清武と宇佐美の初ゴールに共通点。
「個」への意識が2人の前途を照らす!  

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2012/09/19 12:20

清武と宇佐美の初ゴールに共通点。「個」への意識が2人の前途を照らす! <Number Web> photograph by AP/AFLO

ブンデスリーガ第3節のボルシアMG戦。一度は体勢を崩しながらも、素早く立て直して決勝ゴールを叩き込んだ清武。この試合、ブンデスリーガ初ゴールに加えて、FKとCKから2アシストを記録。敵将のファブレ監督も「マンマ・ミーア(なんてこった)!」と脱帽するしかなかった。

ゴールに直結するプレーを意識していた宇佐美。

 そして、日曜日にはホッフェンハイムの宇佐美貴史が魅せた。

 開幕前のドイツカップから3連敗の苦しい状況のなか、公式戦で初めてスタメンに名を連ねると存在感を放った。前半30分過ぎには、30~40mの距離をドリブルでしかけ、独力で相手ゴールを脅かす場面が2度もあった。一度は、左サイドでボールを持ち、そのままペナルティエリア内深くまで入りこみシュート。もう一度は、ハーフウェイライン付近でボールを受けると、そのまま相手守備陣に臆することなく向かっていき、ペナルティエリア内からシュートを放った。

「単純にスピードで相手をぶっちぎれるというのは今までなかった。そうやって単純にスピードで勝てる分、応用も利くので。そこからスピードを止めて中に行くことも出来るし。だから、余裕を持ってやれています」

 本人もそう、手ごたえをにじませる。

 宇佐美がボールを持てば、何かが起こるのではないかという期待を抱かせた。後半12分には、2対2に追いつく同点弾をアシスト。そして圧巻は31分だった。ヨンソンから送られたパスをトラップしながら反転すると、右足を思い切り振りぬく。ゴール右隅につきささるブンデスリーガ初ゴールが決まった。

「ゴールに直結するようなファーストタッチとか、単純に一番最初のトラップというのは本当に意識してやっているので、それがうまく活きたかなと思います」

「ピッチ上で最高の選手はウサミだった」と地元記者。

 チームの守備が崩壊して3対5というスコアに終わったため、清武ほど注目度は高くなかったが、目の覚めるような活躍だった。試合後に地元の記者たちが「ピッチ上で最高の選手はウサミだった」と話していたのは、決して大げさではない。宇佐美自身も、中心選手として活躍しなければいけないという使命感と自信を同時に抱いている。

「悪い流れを断ち切るようなプレーをしないといけないと前半から思ってました。全然余裕持ってできますし、あとはチームを勝たせるくらいのプレーをしないといけないんですけど……。まぁ5失点するとね、僕らが6点もとらないと勝てないので、守備はチーム全体でもうちょっと引き締めないといけないと思います」

【次ページ】 すでに「個の力」の大切さに気づいている清武と宇佐美。

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