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'12-'13シーズンの覇権を左右する、
バイエルンが獲得した新戦力たち。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byMasashi Hara
posted2012/07/05 10:30
EUROではグループリーグ敗退も3得点と活躍したマリオ・マンジュキッチ。左肩にスーパーマリオ、右腕には漢字のタトゥーあり。
クロアチアのエースが加わった前線の重量感は昨季以上。
さらに、ヴォルフスブルクからマンジュキッチを獲得。彼は、昨季所属したヴォルフブルクで得点でチームトップタイ、アシストではチームトップの成績を残している。先のEUROでは優勝国スペイン、準優勝国イタリアとグループリーグで互角の戦いを見せたクロアチアのエースは大きな期待を持って迎えられている。ネルリンガーSDは、マンジュキッチの能力を高く評価し、「現時点でそれほど名前が売れているわけではないのだが、しっかりとした成績を残し、クオリティも高い。リーグでトップクラスのフォワードだ」と太鼓判を押す。
昨季はペテルセンがほとんど活躍しなかったことを考えれば、前線の重量感は昨季以上のものになるだろう。
各国の代表選手をかき集めた、なりふり構わぬ戦力補強。
昨季のCLでマンチェスター・ユナイテッドを押しのけて決勝トーナメントに進出し、バイエルンをホームに迎えた試合で1-0の勝利を収めるなど躍進したバーゼルからは、スイス代表の若きタレント・シャキリを約12億円の移籍金を払って獲得した。
「僕はどちらかと言えば、リベリーのようなタイプ」と語る20歳のタレントは左右両足を使いこなすサイドの選手だ。昨季はリベリーの代わりとなるような選手がいなかったことを考えれば攻撃の大きなオプションとなる。シャキリは右サイドでもプレーできるため、怪我の多いロッベンが戦列を離れた際の穴埋めも十分にこなせる。唯一の懸念は、スイス代表としてオリンピックに出場することか。
他にもシュバインシュタイガーのパートナーを務める選手として、昨季のアスレティック・ビルバオの躍進に貢献したスペイン代表のハビエル・マルティネスに触手を伸ばすなど、なり振り構わずに補強を進めている。