SCORE CARDBACK NUMBER
世界最高峰の米西海岸へ、
福永祐一が単身武者修行。
~“武豊超え”に挑む名血騎手~
text by
![片山良三](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
片山良三Ryozo Katayama
photograph byAFLO
posted2012/06/27 06:01
![世界最高峰の米西海岸へ、福永祐一が単身武者修行。~“武豊超え”に挑む名血騎手~<Number Web> photograph by AFLO](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/e/1/350/img_e14eca68abd483fd64af77c8828662b9265082.jpg)
ストロングリターンで勝った安田記念でGI通算16勝。福永の全盛期は始まったばかりだ。
昨年、デビュー16年目にして初めて全国リーディングジョッキーの座に輝いた福永祐一騎手。不世出の天才騎手と言われた福永洋一の息子が、名血の真価をいよいよ発揮しだした。
道のりは決して平坦ではなかった。中学の体育の授業で跳び箱を失敗し、足を骨折して競馬学校の入学試験を1年浪人。そのことがマスコミに報道されてしまうほど入学前から有名人で、端正なマスクに恵まれたことも含めて、ひ弱なイメージが定着してしまったのだ。
そして、'99年には落馬事故で左腎臓摘出の大けがを負い、父と同じ道に進むこと自体に反対していた母・裕美子さんにさらなる心労をかけることにもなった。改名を勧める母の言い分を半分だけ聞き入れて、色紙などにしたためるサインを「福永雄一千」にしたところが、彼の優しさと現実にうまく対応する能力の高さを表している。
![](https://number.ismcdn.jp/common/images/common/blank.gif)