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重量挙げ五輪代表に2人の女子大生。
エース三宅を刺激する八木と水落。 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byHiroomi Tomura/AFLO

posted2012/05/25 10:30

重量挙げ五輪代表に2人の女子大生。エース三宅を刺激する八木と水落。<Number Web> photograph by Hiroomi Tomura/AFLO

4月に行われた全日本選手権53kg級で優勝した八木かなえ。ロンドンでの目標は、自身のトータルのジュニア日本記録(195kg)を更新する200kgと話している。

体操出身者ならではのバランス感覚を競技に生かす。

 八木は、'09年、高校2年生のときに48kg級で世界選手権の日本代表になり、10位となった。高校3年のときの全日本ジュニア選手権には53kg級で出場。三宅が53kg級で持っていた高校記録を塗り替えて優勝している。一方の水落も、'09年、全日本選手権の48kg級で優勝。翌年の世界ジュニア選手権の同級で銅メダルを獲得した。

 そして今年の全日本選手権では、八木が53kg級、水落が48kg級で優勝。そろって代表入りを果たすことになった。

 この2人は、中学までは体操をやっていたことでも共通している。それがウェイトリフティングにも生かされていると協会関係者は言う。

「ウェイトリフティングで必要なバランス感覚と、体操のバランス感覚は似ているところがあります」

 また、体操をしていたからこその股関節の柔軟性も、バーベルを持ち上げるときの姿勢につながっているという。

次代を担うホープの追い上げが三宅のメダルを後押し!?

 もともとはリオを意識していた八木は、代表選出を受けて驚きを素直に表した。

「うれしさ、びっくりが半分半分で信じられませんでした」

 一方で、「いい記録を出すことができれば、順位もついてくると思います」と、抱負を語る。代表には彼女たち3人に加えて、昨年の世界選手権で6位に入賞した嶋本も選ばれている。

 これまで、ウェイトリフティングの女子は三宅が突出した存在だった。しかし、次代を担う若手が代表入りしてきた。その若い世代の台頭こそが三宅の成長材料のひとつとなり、ついにはメダルを射程圏内に捉えるまでに押し上げたのだ。

 エースと次の時代を担うホープと、楽しみな布陣になったと言える。

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