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グアルディオラ退任でどう変わる?
バルセロナの強さと今後の方向性。
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byMutsu Kawamori
posted2012/05/02 10:31
今季限りで4年間の監督生活にピリオドをうつことを表明したジョゼップ・グアルディオラ監督。国内外の13の主要タイトルを獲得した名将は、燃え尽きたかのようなコメントを残して、表舞台から去ろうとしている。
グアルディオラ去りしも、バルサのサッカーは変わらず。
もっとも昨年末の時点でグアルディオラは心を決めていたという。
この4年間ですっかり消耗してしまい、戦い続けるのに必要な気力が保てなくなったのだとか。四六時中試合のことを考えている真面目な性格が裏目に出たのだろう。
いずれにせよ、バルサの一時代は終焉を迎えることになった。チームにとっても、クラブにとっても、ファンにとっても、大きなショックである。
しかし幸い、クラブはグアルディオラが定めた道を歩み続けることを決め、後任に彼の右腕“ティト”ビラノバを選んだ。つまり現在のサイクルに継続性を持たせたわけだ。
そして、良い時期と悪い時期が順に訪れるそのサイクルの中で、いまのバルサはそれほど酷いところにいるわけではない。どちらかといえば好調期に近い。
バルサが明白に成績を落とし、低迷するのはもう少し先の話になるだろう。