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騎手への「加重制裁」は、
すべてに公平な裁決か?
~初の適用は三浦皇成と松岡正海~
text by
片山良三Ryozo Katayama
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2010/04/23 06:00
三浦皇成(先頭)が失格処分を受けた1月の新馬戦。JRA史上最多9頭の落馬事故となった
3月初旬のJRA定例記者会見の席上、審判担当の金田裕之理事から、重大な違反を繰り返した騎手に対し、事前に本人に通告したうえで、加重した制裁を行なう強い方針が明らかにされた。
その時点で、金田理事が言う「制裁による抑止効果が働いていない、違反を繰り返す騎手」に該当していたのは、三浦皇成と松岡正海の二人。三浦は9人が落馬した1月11日の中山と、2月6日の中京で騎乗停止処分を科せられていたし、松岡は12月20日の阪神と、1月24日の中山で他馬の進路を妨害して、それぞれ4日間の騎乗停止の罰を受けていた。金田理事の言葉通り、会見後に「事前の通告」もされたそうだ。