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名門も続々撤退する、
生産牧場の“苦境の真相”。
~長引く不況と地方競馬の衰退~
text by
片山良三Ryozo Katayama
photograph byKeiji Ishikawa
posted2012/02/26 08:00
ウオッカでダービーを制覇した際の谷水代表(左端)。日本馬主協会連合会最高顧問も務める
名牝ウオッカ(8歳)をはじめ、4頭ものダービー馬を輩出したカントリー牧場(北海道新ひだか町)が、競走馬の生産部門と育成部門の両方を売却した。
1963年の創業から続いた名門牧場の看板を下げる決断をしたことを、谷水雄三代表が自ら記者会見を開いて発表。72歳の谷水代表は「オーナーブリーダーとして結果を出し続けるためには、10年先、20年先を見据えて行動しなければいけない。そう考えると私も少し年をとり過ぎたのかも。ウオッカの引退をきっかけに、いいイメージのままで撤退したいと思いました」と、その理由を語った。