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斎藤、澤村、塩見、伊志嶺……。
'10年ドラフト1位選手の○と×。 

text by

田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byHideki Sugiyama

posted2011/12/31 08:02

斎藤、澤村、塩見、伊志嶺……。'10年ドラフト1位選手の○と×。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

オールスターゲームに出場し、好投した斎藤佑樹投手。大会スポンサーであるマツダの「スカイアクティブテクノロジー賞」を受賞し、車を一台贈られることに!

中日・大野、横浜・須田も不本意なルーキーイヤーに。

 中日の大野雄大も、大石同様、故障が響き不本意な1年を過ごした選手だった。

 ドラフトの時点で左肩を痛めており、無理をさせないチーム方針があったにせよ、一軍で1試合、二軍でも9試合の登板は、大卒のドラフト1位としては少なすぎる。

 大学、社会人を経て横浜に入団し、即戦力として期待されていた須田幸太は、2勝6敗、防御率は5.29と“投壊”と呼ばれる横浜の先発投手陣の救世主になることができず、散々なルーキーイヤーとなってしまった。

2年目の活躍なくして、「黄金世代」と呼ぶにはまだ早い。

 2010年のドラ1ルーキーたちを、12人中9名が「○」で3名が「×」とジャッジさせていただいた。「○」が5名で「×」が3名(残り4名は「△」扱い)だった2009年(同コラム参照)と比較しても、ドラフト1位選手のレベルの高さは如実に窺える。

 だからといって、1年目の実力が2年目に繋がる保証はどこにもない。

 事実、2009年「○」だった選手のうち、今年も明確な結果を残せたのは巨人の長野久義くらいだ。

 本当の「豊作」、「黄金世代」と評価されるようになるのは数年先のこと。ルーキーイヤーの結果に満足しているようでは、2年目に必ず足をすくわれる。

 成績の良し悪しに関わらず、2012年の彼らには「ドラフト1位」という誇りを汚さぬよう、さらなる精進を期待したい。

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斎藤佑樹
北海道日本ハムファイターズ
読売ジャイアンツ
澤村拓一
東北楽天ゴールデンイーグルス
塩見貴洋
広島東洋カープ
福井優也
阪神タイガース
榎田大樹
埼玉西武ライオンズ
大石達也
中日ドラゴンズ
大野雄大
横浜DeNAベイスターズ
須田幸太

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