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『マネーボール』から水島作品まで、
正月必見の“野次馬的”野球映画。 

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村瀬秀信

村瀬秀信Hidenobu Murase

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posted2012/01/02 08:02

『マネーボール』から水島作品まで、正月必見の“野次馬的”野球映画。<Number Web> photograph by WireImage

映画『マネーボール』で主役を演じたブラッド・ピットに勝るとも劣らない二枚目のビリー・ビーンGM(左)。写真は、小児癌研究のチャリティイベントで挨拶を交わした時のもの

『ミスター・ルーキー』には社会人時代の能見が出演。

 日本での自伝的映画となると『鉄腕投手 稲尾物語』('59年・東宝)、長嶋茂雄を描いた『ミスター・ジャイアンツ 勝利の旗』('64年・東宝)『BIG-1物語 王貞治』('77年・東映)らが存在はするようだが、DVDのようなものはなくいまや幻の作品。やはり多いのは、引退後の出演やら、チョイ役やら本人役やらでの出演している作品か。

 有名どころでは長嶋一茂が主演、阪神の救世主となる『ミスター・ルーキー』('02年)。駒田徳広やR・バースほか多数の阪神選手が登場するほか、社会人時代の能見がタイガースの中継ぎ役で登場したりと見所は多い。王監督を筆頭に懐かしいダイエーの面々が観られるのが『ドリーム・スタジアム』('97年)。カネやんほか名球会のメンバーの顔も。

 イチロー、仰木監督ら当時のオリックス・ブルーウェーブの選手なら、『走れ!イチロー』('01年)。その他、チョイ役ながら江夏豊が本人役で登場する『ドンマイ』('90年)。20代の佐野慈紀が41歳糖尿持ちモテない男を演じきった『恋と花火と観覧車』('97年)、その後15歳で阪神に指名される辻本賢人が投げていたりする『岸和田少年愚連隊 野球団〈岸和田少年野球団〉』('00年)などなどなど、探せば結構な数が出てくる。

超娯楽野球映画の菅原文太主演『ダイナマイトどんどん』。

 その一方で純粋な「野球映画」としては、以下のような作品が人気を得ているようだ。

「野球部で補欠だった人には『ひゃくはち』('08年)は絶対に観るべき高校野球映画。108は野球のボールの縫い目の数と人間の煩悩の数ということらしい。最初は笑えていても、映画のラストでは涙が止まらなくなる」(元補欠のM川さん)

「戦争と学生野球を扱った作品、『出口のない海』('06年)、『ラストゲーム 最後の早慶戦』('08年)に滅法弱い。戦争がなければと思うと、やるせなくてしょうがない」(坂巻さん・巨人ファン)

「ある意味、史上最高にぶっ飛んだ野球映画が、菅原文太主演の『ダイナマイトどんどん』('78年・東映)。任侠映画のオールスターゲームともいうべき豪華キャストたちによる豪快すぎる野球は腹がよじれ死ぬほど笑う。指がないためにとんでもない変化球を投げるピッチャーがいたり、敵軍の田中邦衛を酒でベロベロにさせたり、バットでキャッチャーの頭を快打したりと、観出したらあ然としている間に終わってしまう超娯楽野球映画」(東映フライヤーズファン・Kさん)

「先日、ブルーレイが発売になった『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』('11年)が、イマイチだったようですが、野球ファンに訴えるならAKBより西武黄金時代のAKDを出しておけば間違いなかったのにね。いや、観てないけど」(田口氏)

 というわけで、思い入れも様々に駆け足でお送りしてきたお正月に観たい野球映画。紹介しきれなかった名作もまだまだあるので、正月休みを利用して探してみるのも一興かと。

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