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NHK杯の日本人選手たちを徹底検証。
浅田真央がガラっと変わって成長中! 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph byGetty Images

posted2011/11/14 13:50

NHK杯の日本人選手たちを徹底検証。浅田真央がガラっと変わって成長中!<Number Web> photograph by Getty Images

「(シーズンの)初戦から落ち着いて滑ることができたのは本当に久しぶりです」と、大会終了後、明るく答えた浅田真央。国内外のメディアからは、その精神面での成長ぶりで高い評価の声が上がった

高橋も小塚も地元のプレッシャーの中でよく踏ん張った。

 フリーの6分間のウォームアップの最中に、生まれて初めて4回転フリップを成功させた。本番では残念ながら転倒したが、スケートカナダではダウングレードされた回転も、ここではそれより1段階減点の少ない「回転不足」ですんでいる。

 この2週間で、演技内容すべてにおいてしっかりとアップグレードしてきた。体力的にピークは過ぎたと言われながらも、やるときはしっかりやる。見せるときはしっかり見せる。これぞ元世界王者の貫禄だろう。スケートカナダの3位と今回の優勝で、高橋はいち早くGPファイナルへの切符を手にした。

 一方2位だった小塚崇彦も、スケートアメリカに比べてプログラムの完成度が着実に上がり、総合スコアも3週間で20点以上も上がった。小塚がGPファイナルに進めるかどうかは、残り2大会でのほかの選手たちの成績にかかってくる。

 高橋、小塚とも、実力的には1位2位独占して当然の2人である。だが何が起きてもおかしくないフィギュアスケートの世界で、地元の観客の前でよくぞしっかり踏みとどまったと讃えたい。

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