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湘南のJ1昇格を支えた、
女性広報のお仕事を紹介。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byShigeki Yamamoto
posted2010/03/19 06:01
湘南ベルマーレ・コーポレートメディアオフィサー、遠藤さちえさん
J1昇格を決めた瞬間は涙を流す暇もなかったが……。
'99年、J2降格とほぼ同時期に広報担当となる。10年越しの夢であったJ1昇格を果たした瞬間は、取材の対応に追われて不思議と涙は出なかったという。
「自分でも意外でしたが、カメラマンがうまく写真を撮れるようにしなきゃとか考えながら、冷静に仕事をしていました。選手たちから『何で泣いてないんだよ』って言われましたけど、仕事で必死だったんです(笑)。でも、深夜に社長の眞壁(潔)さんから『ありがとう。さちえがいなかったらここまでこれなかった』というメールが来た時、ダムが決壊したみたいに号泣しました。クラブを守る盾になって最前線で突き進んできた社長なので、いろんな思いが込み上げてきて……」
そして、広報の仕事の醍醐味については、目を輝かせてこう語ってくれた。
「この仕事は、日々の中で感動があるんですよ。悔しくて泣いたり、うれしくて人と抱き合ったりするような仕事ができるなんて、本当に幸せだと思っています」