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カブスのGM解任に見る、
低迷球団再建の難しさ。
~メジャー独特の補強策を考える~ 

text by

四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

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photograph byGetty Images

posted2011/09/07 06:00

カブスのGM解任に見る、低迷球団再建の難しさ。~メジャー独特の補強策を考える~<Number Web> photograph by Getty Images

カブスを再生できず解任されたジム・ヘンドリー。2007年にはGMとして福留獲得に携わった

 公式戦も残り40試合足らずとなった8月19日、カブスのジム・ヘンドリーGMが解任された。2002年から10シーズンにわたり、人気球団の舵取りを務め、その間3度のプレーオフ進出を果たした名物GMの更迭は、メジャー球界に大きな衝撃を与えた。オーナーのトム・リケッツは、理由をこう説明している。「我々はワールドシリーズで勝つために、もっといい組織にしなくてはならない。将来のためにも異なるアイデアが必要だと考えた」

 低迷球団を再建することは、常勝球団を維持することよりも難しいと言われる。豊富な資金力を背景に能力の高い選手を獲得する補強策は、シンプルで分かりやすい。その一方で、高年俸の選手の実力を見極めたうえで放出に踏み切り、将来性豊かな若い選手を獲得するには、極めて高い眼力が必要とされる。球団経営・編成能力が問われるのは、オフ期間の補強以上にシーズン途中のトレードと言っても過言ではない。

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