プレミアリーグの時間BACK NUMBER
リーグでもCLでも絶好調のルーニー。
故障が酷いとマンUもW杯も万事休す!?
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byAction Images/AFLO
posted2010/03/10 10:30
2月28日、カーリングカップ決勝のアストンビラ戦で、ルーニーは決勝ゴールを叩き込み、2-1でチームを優勝に導いた
「生涯最高の出来」のルーニーがW杯の主役に。
イングランドのメディアは、今季のルーニーを“Form of his life(生涯最高の出来)”と讃えている。安易に使われ過ぎるこのフレーズも、今回に限ってはまさしく的を射た表現だ。
反面、ルーニー欠場という事態に対する不安もかつてないほどに大きい。実際3月に入って持病である膝の故障が不安視されているのも事実だ。マンUが狙う前人未到のプレミア4連覇と、イングランドが狙う44年ぶりのW杯優勝の夢は、一大得点源に化けたルーニーを失った瞬間に消滅すると言ってもよい。
4年前の夏、W杯開幕の直前に怪我から復帰したルーニーが、冗談交じりに代表チームメイトたちに送った“Big Man is back(主役が戻ってきたぜ)”という携帯メールは、一部で自信過剰と非難された。しかし、この夏のルーニーが、「主役はここにいるぜ」と口にしたとしても、異論を唱える国民は一人もいないだろう。現在のルーニーは、ストライカーとしての才能を持つオールラウンダーではなく、オールラウンドな能力を備えた絶対的なセンターフォワードなのだから。