青春GOLF ――石川遼に密着! BACK NUMBER
試合に負けたが“賭け”には勝った!?
石川遼、堂々の全米オープン決定。
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byKYODO
posted2011/05/25 10:30
日本での全米オープン最終予選に出場せず、自らの力で出場権を獲得したかった石川遼。浜松オープンでは、堂々の単独2位で、その約束を果たした
「50位以内の資格で出られないようでは、意味がない」
「自分の力を試したいという気持ちももちろんあります。だけど、50位以内の資格で出られないようでは、その気持ちも過信なのかなと思う。行っても意味がないんじゃないか」
ただでさえ、難しい全米オープンに世界ランク50位以内にも入れない自分の状態で臨むのは、経験を積むことにすらならない。だからこそ、石川は世界ランクによる出場にこだわったのだった。
ツアー関係者の中には「遼くんは世界ランクで入らなくてもきっと特別推薦がもらえるよ」と言う人もいた。あえて予選に出場しないことで、推薦を受けやすい状況を整えていたと邪推することもできる。
だが、すべては杞憂に終わり、自力で世界ランクによる出場権をつかみ取った。あとは意味だの意義だの細かいことを考える必要はないだろう。日本を代表する選手として世界最難関の舞台で思い切り暴れてもらいたい。