再録連載 第2回（3/3）

堀内はチームのため無欲で頑張って欲しい。

――そうかもしれませんね。で、加藤や浅野あたりはどうです。

長島　いまひとつだね。

――永本ももうひとつパッとしませんね。そのへんが大きいんじゃないですか、監督。

長島　永本あたりがな、これから後半に出てこにゃいかんな。やっぱり今シーズンの構想からいって、永本にはストッパー役として期待しているんだから。

――堀内は今後はストッパー的な感じで使うんですか。

長島　これは様子見てな、まあ遊軍的なものでね。先発グループがちょっとたりないと先発に回したり、後がちょっとへばってきたら後に回してみたり、遊軍的なものでやってみたいと思いますな。まあ、本人はもう200勝したからな。これからは本当にチームのために無欲で頑張って欲しいですよ。

――江夏は自分の技術をプロ球界に返していくつもりで投げるといっているそうですけど、堀内も巨人に白分の財産を返すつもりでやってくれればいいですね。
チームはある程度よくなってきているようですけれど、後半戦の勝算はあるんでしょう。河埜がなんとか立ち直りかけているし、中畑も調子を上げてきてますよね。明るい材料はかなりあるんじゃないですか。

長島　勝算っていうよりも、オールスター中のキャンプである程度の成果をあげたでしょう。この期間で引き上げたものを後半戦かかって出していく。
そして、やっぱり選手の育成という、とにかく選手を育てていくという面を同時に進行させていかなきゃいけない。