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川崎宗則の欠場が生んだ
本多雄一という副産物。 

text by

永谷脩

永谷脩Osamu Nagatani

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photograph byHideki Sugiyama

posted2007/07/12 00:47

川崎宗則の欠場が生んだ本多雄一という副産物。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

 ソフトバンクの川崎宗則が右手中指骨折から戦列復帰した6月半ば、今後の打順をどう組むか、首脳陣の間で議論があった。昨季のように大村直之、川崎の1、2番に戻すのか、川崎を1番にして好調の大村を別の打順にするのか。

 しかしその中で、本多雄一の2番を変えようという意見はほとんど出てこなかったという。川崎の怪我以来2番打者に定着し、盗塁数、犠打数でリーグトップを争う若い二塁手だ。そのことを伝え聞いた本多は、「信頼されているのが何よりも嬉しい」と素直に喜んでいた。

 もともと本多の2番は苦肉の策だった。出塁率の高い大村の後を打つため、バント、バスター、エンドランと様々なことが要求される。当初は「頭がパニック状態になった」という。そんな時、ミーティングの席上、王貞治監督から「全部うまくやろうとするから無理がある。一つのことをきちんとやればいい」と言われて楽になった。バントだけは絶対に成功させると心に誓い、役割を果たせるようになってきた。

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