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日本サッカーが嵌るパス偏重という罠。 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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photograph byShinji Akagi

posted2007/09/06 00:00

日本サッカーが嵌るパス偏重という罠。<Number Web> photograph by Shinji Akagi

 アジアカップ取材を終えて帰国してからはしばらく、クラブユースU―18選手権をはじめ、若い世代の試合を見る機会が多かった。あらためて感じたのは、選手の特徴や戦術によって多少の差異こそあるものの、やはり日本にはパスをつなぐサッカーを志向するチームが多い、ということである。

 それ自体は日本のサッカーの特徴でもあり、決して悪いことではない。ただ、試合を見ていて気になったのは、あまりにもパスをつなぐことが前提になりすぎている、ということだ。

 例えば、攻撃側の選手が前を向いてボールを持つ。そのとき、前に相手選手が立っているだけで、直ちに横パス、あるいはバックパスに切り替えてしまうのである。守備側の対応が少し遅れたり、甘かったりしていても、だ。〈守備側の選手が前にいるとき、攻撃側の選手は仕掛けてはいけません〉。まるでそんな暗黙の了解でもあるかのように見えてしまう。

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