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今年もパ・リーグが優勝。際だった投手起用の差。
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byHideki Sugiyama
posted2008/07/10 00:00
今年のセ・パ交流戦は大混戦の末、福岡ソフトバンクが初優勝。これで'05年から4年連続パ・リーグのチームが優勝し、パ・リーグが勝ち越した。
なぜ、今年もパ・リーグが強かったのか? 一番の大きな違いは投手起用だった。
「予告先発」がない交流戦は、パ・リーグにとって心理的にシーズンよりも有利になれる。そのメリットを最大限に活用したのが東北楽天だった。「投手起用は監督采配の見せ所」と豪語する野村克也監督は、“奇襲”という形でそれを披露する。
「巨人は“初もの”に弱い」と、5月28日にはルーキーの長谷部康平を先発として起用。そのほか、6月18日の阪神戦で片山博視がプロ初先発。22日の広島戦では、岩隈久志−田中将大の先発2本柱による豪華投手リレーでファンを沸かせるなど、思い切りの良い采配が目立った。交流戦期間中、野村の手腕を間近で見ていたバッテリーコーチ、野村克則がチーム状況をこう話す。