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【動画】「自分のフォームがわからない」帝京のエース・仁禮パスカルジュニアを襲った“試練”と新たに手に入れた“武器”とは「春のセンバツで140キロを出したい!」《インタビュー⑤》

2026/03/17
 令和になって高校野球が大きく変わってきた。その象徴が投手分業制を敷いた仙台育英や、坊主ではない球児たちが躍動した慶応高校の甲子園制覇だろう。ただ、変化しているのは目に付きやすいチームばかりではない。NumberPREMIERの動画インタビューによる連載「高校野球 シン・組織論」では、強豪校などいわゆる主役、そして新興校や公立校など脇役として高校野球を変革していこうとする高校を徹底取材していく。
 シリーズ3回目に登場するのは、15年ぶりに甲子園出場を果たした名門・帝京高校。逆境にも屈することなく、チームのために腕を振るってきた仁禮(にれい)パスカルジュニア投手に話を聞いた。《金田優哉監督佐藤秀栄コーチ細田悠貴コーチ池田大和主将の動画インタビューも公開中です》

 一歩下がって二歩進む。

 帝京での仁禮パスカルジュニアは、そんな歩みを受け入れているようだ。

 愛知守山ボーイズに所属していた中学時代、仁禮は最速136キロを誇る速球派左腕だった。地元をはじめとする東海圏での進学も選択肢にあったなか、東京の強豪を選んだのは「環境がよかった」からだ。

「グラウンドが校舎に隣接しているところと、寮も学校から近かったんで。移動時間も少なく練習を長くできるのがいいなって」

校舎からも練習の様子が見える帝京のグラウンド Yuki Suenaga
校舎からも練習の様子が見える帝京のグラウンド Yuki Suenaga

 この時点で仁禮が思い描いていた帝京でのサクセスストーリー。「すぐに145キロとかを出して活躍する」。そう信じていた。だが現実は、これとは真逆の道を歩むこととなる。

 1年夏の大会が終わると、ピッチングフォームが狂いだした。改善に努めても、不具合を起こしてしまったメカニックは修正が利かず、気づけば本来の形を見失っていた。

打者を観察して打ち気をそらす投球術を会得

 暗中模索のなかあっという間に1年が過ぎた頃、仁禮は一歩下がって自分を見直す。

「『どうしたら相手打者を打ち取れるのか?』っていうのを考えた結果、ああいうフォームに至ったんじゃないかと思います」

 フォームを一つひとつ作り上げ、たどり着いたのは‟変則”と呼ばれる投げ方だった。ストレートは120キロ台に落ちるなど、仁禮としては本意ではない。だが「結果が全て」と自分に言い聞かせ、収穫を得た。

 それが、観察眼である。監督の金田優哉からコースや球種を指示されたとおりに投げ込む。その過程で打者を観察して打ち気をそらす投球術を身に付け、昨秋にエースとなった。

Genki Taguchi
Genki Taguchi
 

 新たなピッチングを手に入れた仁禮の東京大会でのハイライトを挙げるとすれば準々決勝の日大三戦だ。この1週間前、金田から「全員の人生が決まるぞ」と託されたエースは、得意のチェンジアップを駆使したマウンド捌きで、強打と謳われる相手打線を6安打完封と抑え込んだ。

 東京制覇の功労者。15年ぶりの甲子園となる今春のセンバツでもキーマンに挙げられる仁禮は、オフにまた一歩下がった。

 スピードを取り戻すため、再びフォームの修正に着手したのである。結果を出した変則からの脱却に、不安はない。

「春のセンバツで『140キロを出したい!』と思っているので。そこは一切、妥協せずに」

 また二歩進むために――。開幕マウンドの1球目で、答えはきっとわかる。

Genki Taguchi
Genki Taguchi

 動画では以下のような話題についても語っています。

  • 帝京に抱いていたイメージは「野球王」
  • 「最速136キロ」から変則投手へ
  • ‟ケガの功名”で得た収穫
  • 「帝京のエース」として目指すもの
  • 目指しているピッチャー像
  • センバツで誓う‟ニュー仁禮”

 中学は速球派も高校では変則ピッチャーに。帝京でエースへと成長した仁禮パスカルジュニア投手が明かす、葛藤と決断。約25分間の動画インタビューを是非ご覧ください。(2月20日取材)

※動画配信画面は、NumberPREMIERにご入会いただき、ログインすると本ページ上部に表示されます。

 

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photograph by Yuki Suenaga

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