#1142

記事を
ブックマークする

「今年の競馬界の主役になってほしい」北村友一と天皇賞に殴り込む“中距離王者”クロワデュノールを“長距離の達人”アドマイヤテラ、昨年王者ヘデントールは止められるか?

2026/04/29
クロワデュノール Croix du Nord 2022年生まれ [父]キタサンブラック [母]ライジングクロス [生産]ノーザンファーム [馬主]サンデーレーシング [調教師]斉藤崇史(栗東) [通算成績]9戦6勝 [主な勝鞍]'25日本ダービー(GI) '26大阪杯(GI)
大阪杯を制した昨年のダービー馬が参戦を表明し、春の景色が例年と変わった。そこへ昨年の王者と、長距離の達人が待ったをかける。楯争奪戦の行方は――。(原題:[天皇賞・春プレビュー]異能の猛者か、全能の王者か)

 いつもより熱い春――。ゴールデンウイークのメインカードが、にわかにヒートアップしてきた。

 大阪杯を制したばかりの中距離王者クロワデュノールが“階級”を越えて、伝統の長距離戦へ殴り込んできたからだ。

「底力という点ではNo.1だと思っているので、勝ち切れてよかったです」

 満開の桜が彩った4月5日の阪神競馬場。喝采に包まれた北村友一騎手は、馬上で右手の人さし指を青天へ突き立てた。「No.1」を誇示すると、その指を愛馬へ向けて称えた。昨秋の連敗で乗り替わりも覚悟しただけに、王座奪回の喜びは大きかった。

「今年の競馬界の主役になってほしいという気持ちがあるので」

 目指すパウンド・フォー・パウンドへ、次に狙うタイトルが第173回天皇賞だ。

 木製の御紋付楯を争う淀3200mは、今やチャンピオンロードから外れかねない岐路にある。たとえば'16~'25年の10年間で、前年のダービーを勝って出走したのは'24年タスティエーラ(7着)だけ。'06~'15年の5頭から激減した。スターの不在が課題とされ、距離の短縮を主張する声も飛び交っている。

 だからこそ「北十字星」の名を持つダービー馬の参戦は競馬界を賑わせた。発表されたのは、今年初戦を白星で飾った3日後。それまでは示唆すらされず秘されていた。驚いたファンも多かったはずだ。

「完調でなくとも勝つ」のがチャンピオンの責務

 ただ、当然ながら急浮上したプランではない。それは大阪杯への臨戦過程からもうかがえた。毎週水曜に重ねた計4回の併せ馬は、前半2回が先行、後半2回が追走。いつもなら、より負荷の強い追走のみで鍛え抜いてきただけに、あえてスパーリングの質を落としているようにも見えた。

特製トートバッグ付き!

「雑誌+年額プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Photostud

0

0

0

この連載の記事を読む

もっと見る
関連
記事