今年の全日本選手権女子シングルス決勝は、19歳の高雄恵利加が、身長150cmというハンディをものともせず、初優勝を果たした。記録は残っていないが、1924年(大正13年)に始まった女子シングルスの歴史上、最も小さな女王の誕生だろう。
決勝の相手は、第1シードで、4大大会でベスト32に進んだこともある中村藍子だった。高雄は今年、ツアー下部のチャレンジャー大会で3勝し、世界ランクを昨年末の315位から自己最高の128位まで上げた。とはいえ、まだ4大大会本戦に出場したことはなく、中村との経験の差は大きい。しかし、中村には「負けられない」というプレッシャーがあった。それを高雄は巧みに利用した。緩急を交えてタイミングをずらし、ミスを誘った。
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