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ワンメイク化から3年、F・ニッポンの岐路。

 TV局制作担当の発案で、アイドルタレントを起用しアテネ五輪バレーボール最終予選を演出したことについて賛否両論が沸き上がったようだが、同様の発想に基づく演出戦略は、奇しくも同じTV局出身の方々によって10年も前から全日本選手権フォーミュラ・ニッポンを舞台に繰り広げられている。

 TV局からやってきた方が社長となりF・ニッポン運営団体、JRP(日本レースプロモーション)が動き出して9年目、事実上のワンメイク化が行われて3年が経つ。その功罪について意見は分かれるものの、観客動員を含む商業的側面を見る限り、決して期待されただけの成功は認められない。JRPがF・ニッポンを引き継いだせいなのか、日本の景気が下降したせいなのか、興行としての現状は寒々しくなってしまった。しかし一方、ワンメイク化なしにこの不況を乗り越えてカテゴリーが存続し得たかどうかは怪しい。わたし個人は、レース自体はおもしろくなったと喜んでいるし、観客動員減少もここへきて底を打ち、少なくともスタンド席の見栄えは良くなったように感じもしている。

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