F1の'24年シーズン前半戦最後の一戦となったイギリスGP終了後、F1が発表したパワーランキングで、8位に選出されたのが、日本の角田裕毅(Visa Cash App RB=VCARB)だった。
このランキングはグランプリ終了後に5人の審査員が、マシンの性能を差し引いた週末全体のパフォーマンスを10点満点で採点するもの。角田はレースで10位だったことを考えると、結果以上に高い評価を得ていたことがわかる。
イギリスGPだけではない。今シーズンの角田は多くのレースで印象深い走りを披露している。4月の日本GPでは12年ぶりに日本人ドライバーとして母国でポイントを獲得。伝統の一戦であるモナコGPでは、日本人ドライバーとして初めて予選トップ10内からスタートして入賞を飾った。
トップ交代で常にポジティブなチームに。
今年、ここまで好調な理由には、角田を取り巻く環境の変化がある。角田は言う。
「昨年の序盤に、クルマの開発をする空力部門のトップが新しくなったんです。序盤戦で大きくつまずいたことでトップが更迭され、以前から空力部門にいた人が新しくトップに立ちました。その人は視野を広く持つことができるエンジニアで、クルマを速くするために、新しいアイディアを積極的に採り入れました。そのおかげで昨年の後半から投入したクルマは戦闘力が上がり、最終戦のアブダビGPでは自身予選最高位となる6位、レースでも昨シーズン最高位タイとなる8位(自己最高位は'21年アブダビGPの4位)で締めくくることができました。今年のクルマはそのコンセプトの延長線上にあることが、ここまで好調な主な要因だと思います」
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