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「一番熱いダービーって何?」「デートで行っていい?」今さら聞けないプレミアリーグ『9つの常識』《ベン・メイブリーが解説》

2026/09/13
時代を築いたペップとクロップ
試合を観ているだけでも十分楽しい。でも、その歴史や背景を知っておけばもっと楽しめる。プレミア発展の理由から、デートでの失敗談まで、大阪在住20年のベンさんが一から教えてくれた。(原題:[英国人解説者直伝]今さら聞けないイングランド9つの常識)

Q1 プレミアリーグはどうして特別なの?

A 観る人のハラハラドキドキを上手に商品化できたから。

 プレミアリーグは1992年に発足して放映権料とともに拡大してきました。当時はまだ有料放送の黎明期で、メディア王と呼ばれたルパート・マードック率いる衛星放送局『スカイ』が支払った放映権料は5年間で3億400万ポンド(当時のレートで約720億円)。これでも過剰投資と言われるほどでしたが、2025年から4年間の放映権料はなんと67億ポンド(約1兆4500億円)です。さらに同等以上の海外の放映権料も加わり、およそ200の国と地域で放送されるメガコンテンツになりました。

 '03年にはロシアの石油王、ロマン・アブラモビッチがチェルシーを買収。これが大きな転換点となり、'08年にはUAEの王族が率いる投資会社がマンチェスター・シティを買収するなど、各クラブに世界中から投資マネーも集まってくるようになりました。

Tetsuya Murakami
Tetsuya Murakami

 とはいえ、お金はどう使うかも大事。プレミア繁栄の理由のひとつは、放映権料をビッグクラブに偏らせず、比較的均等に下位クラブまで分配したことにあるでしょう。おかげで中堅、下位クラブでも実力者を揃え、今季開幕節でマンチェスター・ユナイテッドが昇格組のハルに完敗したように、ビッグクラブであっても安泰ではありません。

 スポーツを見て感動する人は、勝利の瞬間の喜びや、どっちが勝つかわからない緊張感を楽しみにしている。約束された勝利ではなく、やっぱり競争がないとダメなんです。他の国は当初ビッグクラブが個別に放映権契約を結んだため、巨大戦力が一層巨大化し、一極化、二極化してしまいました。プレミアはそれと違ってハラハラドキドキの気持ちを上手に商品化できた。だからこそ、世界中の視聴者を魅了しているのだと思います。

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photograph by Tetsuya Murakami

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