帰国から一夜明けると、持ち前のポジティブオーラが戻っていた。「今朝は9時までゆっくり寝たんで」と笑う。
インタビューは、中国で行われたネーションズリーグ決勝ラウンドを終えたばかりの8月上旬。2カ月近くに及んだ大会で獅子奮迅の働きを見せただけに、空港での帰国会見ではさすがに疲労の色が濃かったが、翌日にはもういつもの高橋藍だった。
ネーションズリーグ史上初の12戦全勝で予選ラウンド1位通過を果たしたバレーボール男子日本代表。その中心に高橋はいた。しかしその胸に、メダルはなかった。
「すべては準決勝のアメリカ戦だったかなと思っています。あれだけの激戦だったので、負ければ、3位決定戦を取ることは難しいだろうなという空気感はありました」
日本は準々決勝で中国に勝利し、連勝を13に伸ばしたが、準決勝でフルセットの末アメリカに敗れた。今年初めての敗戦。そこからスロベニアとの銅メダルマッチまでは約17時間半しかなく、体と心のリカバリーは容易ではなかった。
「チームとして『3位決定戦があるから切り替えよう』と言っていましたが、切り替えられている選手は正直少なかったかなと……僕も含め。その中でも全力を尽くしたし、チャンスはありましたが、最終的に取りきれなかった。もちろん疲労もありましたが、そこで勝つ力がまだ自分にはなかったということ。あのアメリカ戦のような試合を終えて切り替えるという経験を今までしてこなかったから。この経験を、大事にしていきたい。そこで切り替えられるチームになりたい。オリンピックでも、こういう状況は間違いなく起きるので。そこで勝つためのマインドを作っていかないと」
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